
そろそろ年の瀬も迫る頃になりました。皆さん、いかがお過ごしですか?
師走の語源は、お坊さんが忙しくて走り回ることからと言われていますが、お坊さんでなくても、お正月の準備に忙しい時期です。
もうすぐお正月だという実感がありますか?
でも、暖房の効いた交通手段で通勤し、照明と暖房がついた職場で働いていると、今が12月なのだと忘れてしまうかもしれません。
旧暦ですと、今はまだ正月の準備期間で、お正月は2月です。その前には大寒もあり、ちょうど一番寒くて活動的でなくなる時期ですね。そしてお正月には「新春」をお祝いしますが、今の暦だと、お正月になっても「新春」とは言えない感じがしませんか?
一年の体内時計が狂ってる
私たち人間は、一日のうちのリズムはわかりやすく、朝と夜とを意識することは多いですが、一年のリズムになると、周りの変化を見てから気づくことが多いように思います。ですが、人工物に囲まれているとなかなか気づかないのです、スマホ、パソコンやテレビが3年で朽ちて土に還ってしまったら困りますよね。でも、もしこれらが紙などならば1年で朽ちてしまいます。そうしたら、「そろそろテレビが崩れ落ちそうだから、もう一年が終わる頃なんだなぁ」って実感も湧いてきませんか?
人工物はあまり変化しません。そもそもあまり変化しないように作ったからです。耐久性を高くして土に還る時間を大幅に遅らせています。照明や冷暖房をつけて、昼夜、春夏秋冬の自然界のリズムに逆らっています。でも自然界に囲まれていると、目まぐるしく変化していることを感じとれます。人工物に囲まれていると、年単位での体内時計が狂ってしまうのだと思います。
昔は自給で実感した
江戸時代に存在していたとされていた士農工商の身分制度は、実はそこまで厳格には存在しなかったという説を近年よく見かけますが、昔は、身分が高いとされている武士の中でも高級武士を除いては、自分で作物を作ったそうです。とすると、割合からすると、今の富裕層と言われるような人でも自給自足をしていたのでしょう。
現代でも無農薬の農法である自然農、自然農法、自然栽培などは、たぶんほとんどの方がビニールハウスを育苗以外では使わず、自然界のリズムに合わせて作業を進めていると思います。自給ということを基本にしていると、季節の移り変わりがとても感じとれます。
昔は、一斉に育って一斉収穫できるF1種の野菜などありませんでしたから、昔ながらの在来種、固定種を栽培し、早く育ったものから順に食べたようです。一度に収穫してもそんなに食べ切れずダメにしてしまいますから、それが本来の育ち方です。例えば今日は小松菜の収穫DAYで、30株もとれたけど、どうやって食べよう?って難しいですよね。不便ですよね。お隣さんもご近所も親戚もみんな同じくらい収穫しているわけだから、おすそ分けすることも難しい。それに、一斉収穫してしまうと、その後は一切食べられなくなってしまいます。でも、栗などの果実、芋類、玉ねぎ、米などは秋に一斉に収穫して保存用として備え、冬越しします。
クマなどの冬眠する動物は、そのリズムに則って生きていますが、人間にもそういう機能がまだきちんと残っています。秋冬は食糧不足に備えて太りやすくなるのもその一つだとされています。
衣食住が狂っている
年単位での体内時計の狂いは、衣食住のすべてに当てはまります。
衣服は最も季節を反映するものですが、北海道でなくても外出しない時には暖房を効かせて半袖を着る人もいるかもしれません。
食では、よく知られているものでは、ハウス栽培、遠方から運搬することにより、夏でも冬野菜(大根、白菜など)を食べ、冬でも夏野菜(トマト、キュウリなど)を食べるものでしょう。
便利な住まいは危険も
そして住です。冷暖房効率のいい住まいが求められているし、エネルギー問題を考えるとそれが望ましいのかもしれません。でも、反対に、冷暖房がなくても工夫によって快適に過ごすことができる住まいだったらどうでしょう?
現代では、畳や漆喰などの湿気を吸ってくれる和室が減ったそうで、近年は特に減ったと聞きます。ほとんどを洋間にしているわけですが、内装を塩化ビニールクロス、フローリングにすると、湿気がこもってカビが生えやすくなります。この塩化ビニールクロスを95%も使っているのは日本だけなのだそうです。ビニールクロスは日本の高温多湿の湿気を吸いませんから、クロスを剥がすと裏はカビだらけということがよくあるそうです。結露による健康問題も指摘されています。ホルムアルデヒド、火災時に有毒ガスが発生することも危険視されています。そんなビニールクロスを使用すると、別に湿気を解決するために除湿機などが必要になってきます。そうすれば、購入費、修理費、買い替え費、使用コストなどの出費が増えてしまいます。除湿機だけならまだそれほどでもないですが、なんでも家電や設備で解決しようとすると、すべての機器に同じような費用が必要になります。
古民家は隙間だらけで冬は寒くてたまらないと言う人もいますが、元々、囲炉裏などを使って薪、炭から無料で暖房を得ることを前提にしているそうです。薪や炭は周りの林を手入れして入手したものだから無料。たくさん使えることを前提にしているのか、それとも縄文海進の温暖な時期を元に造られたものなのか、はたまた冬は活動しないのが一年のリズムなのだから、それでいいとされているのか分かりませんが、一年中活動をしなければならない現代には不向きに見えるかもしれませんね。
私たちは、自分たちの都合によって自然界の植物の一生(特にハウス栽培)、虫や動物の生息の仕方(農薬、乱開発、山の奥地、神域への進出)、気候、地形(江戸時代から始まった埋め立てや干拓工事)などをコントロールしてきました。ところが災害などがそれは危険だと教えることが増えました。
私たち人間は、無数に存在する自然界のメンバーのうちの1つに過ぎません。自然界をコントロールするのではなく、自然に合わせて生きていくことで、明るい未来へつなげることができるのではないでしょうか。
冬は休もう!
夜は休む、というのと同様に、冬は休むという生き方が私たちを幸福にしてくれる気がするのは私だけでしょうか。
いやいや、それじゃ食べて行かれないよという方、それは反対かもしれませんよ?冬も働かなければいけないという人がそれが当たり前の社会を作ってきたのではないでしょうか。「冬は休むもの」という価値観が「常識」になれば、みんな休めるでしょう?常識なんて簡単に変化します。
例えば、週休2日制。導入された頃は日本にはムリだと言う人がたくさんいました。有給休暇をとることも、そんなことはできっこないと言われていました。ところが今や、週休3日制、4日制、5日制も。おまけに通勤しないでいいとか、絶対にそんなのムリ!っていうことを当たり前にやっています。
人間本来の生き方をしていくと、あらゆる洗脳から抜けて、本当の力を思い出していくのだと思いますよ。さぁ、冬です!暖かくして、できるだけ休みましょう!


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